元気な朝、私のモーニングルーティン
元気な時の私は、朝がけっこう好きでした。
目が覚めたらまず歯を磨いて、顔を洗って、化粧水を入れて。
着替えて、洗濯機を回して、白湯を一杯。
お弁当を作って、コーヒーを淹れて。
旦那くんと一緒に洗濯物を干して、朝ごはんを食べたら出社。
当たり前のように思えていたこの流れが、心を落ち着かせてくれていました。
「よし、今日もがんばろう」って、自分にスイッチを入れる時間でもありました。
うつの朝は、まるで別世界だった
でも、うつがひどくなると、朝はまるで違う時間になります。
まず起き上がれない。
起きても涙が止まらない。
顔も洗えないし、歯も磨けない。
お弁当も作れないし、白湯も飲めない。
コーヒーの香りを感じる余裕なんて、どこにもありません。
それでも「仕事に行かなきゃ」と思う日は、なんとか身支度をするけれど、心の中はずっとパニック状態。
「なんで何もできないんだろう」
「昨日までできてたのに…」
そんな思いが頭の中をぐるぐるして、自分を責めて泣いていました。
旦那くんを困らせてしまうことも多くて、またそれも自己嫌悪に繋がって、どんどん落ち込んでいきました。
優しい言葉が、届かなかった日々
私はうつ病と10年以上付き合ってきました。
そして、ずっと「どうすればよくなるんだろう」って、もがいていました。
旦那くんはいつもそばで「大丈夫だよ」って背中をさすってくれて、
「やらなくていいんだよ」「できなくても大丈夫」「ありがとうでいいじゃん」って、たくさん優しい言葉をくれました。
でも、私はその言葉をちゃんと受け取れなかったんです。
頭では「ありがたいな」「優しいな」って思ってるのに、
心の中では「大丈夫なわけない」「今は怖くて動けない!」と、パニックを引きずってしまっていたんです。
気づいた。「大丈夫にする努力」を、自分でしてなかった
ある日、ふと気づいたことがありました。
「私は“誰かに大丈夫って言ってもらう”ことばかり求めて、自分で自分を大丈夫にしようとしてなかったんだ」って。
それに気づいた瞬間、自分で自分を苦しめていたことに、ハッとしました。
もちろん、うつの症状が全部「気づき」で解決するわけじゃないけれど、
そこから私は、自分で「大丈夫」「できてなくていい」と声をかける練習を始めました。
最初は全然うまくいかなかったけど、少しずつ、ほんの少しずつ、
パニックから解放される時間が短くなっていったんです。
モーニングルーティンにできることは、「自分に優しくすること」
今の私は、元気な朝もあれば、何もできない朝もあります。
でも、「何もできなかった」と落ち込む代わりに、
「今日は休む日なんだね」と、そっと声をかけてあげることができるようになりました。
朝にやることが減っても、
その中に「自分を責めないこと」「優しくすること」があれば、
それだけでちゃんと意味のあるモーニングルーティンになるんだと思えるようになりました。
もし今、朝がつらいあなたへ
うつの時の朝は、本当にしんどい。
でも、何もできない朝があっても、あなたはダメじゃありません。
「できなくても、大丈夫」って、自分に優しい言葉をかけてあげてください。
最初はうまくできなくても大丈夫。
私も今、やっとその練習を始めたばかりです。
誰かの言葉に支えられながら、
そして、自分の言葉でも癒されながら、
私たちは今日も生きてる。それだけで本当にすごいんです。