うつ病で朝が起きられないあなたへ

マインド

〜自分を責めていた私が気づいた、小さな工夫とやさしさ〜

朝が来るのがこわい。

目が覚めても、布団から出られない。

起きたくても、体も心も動いてくれない。

そんな朝を、私は何度もくり返してきました。

この記事では、「うつ病で朝が起きられなかった私」のリアルな体験と、そこから少しずつ見つけていった小さな工夫をまとめています。

今、布団の中でつらさを抱えているあなたにも、やさしい時間が届きますように。

なぜ、うつ病になると朝が起きられないの?

私自身、最初は「なんで起きられないの?」「サボってるだけじゃないの?」と、自分を責めてばかりいました。

でも、ちゃんと理由がありました。

● 脳の働きが低下しているから

うつ病になると、脳の中でも「前頭葉(意欲や判断をつかさどる部分)」の働きが低下します。

そのため、「起きよう」と思っても体が動かず、朝のスタートがとてもつらく感じるのです。

● 自律神経の乱れ

睡眠の質が下がったり、夜眠れなかったりするのも、うつ病の症状のひとつ。

夜の疲れが朝まで残ってしまい、目覚めてもエンジンがかからない状態が続きます。

● 朝=不安が押し寄せる時間

起きた瞬間から、仕事のこと、人間関係のこと、現実がどっと押し寄せてきます。

それに対して心の準備ができていないと、パニックになったり、不安で動けなくなったりすることもあるんです。

起きられなかった私のリアル

夜は10時〜11時には布団に入るようにしていました。

「明日は早く起きよう」って、ちゃんと準備もしていました。

でも、朝になると起きられない。

目は覚めているのに、体が重くて布団から出られない。

布団の中でひたすらゴロゴロ。

何をしているわけでもないのに、時間だけが過ぎていきました。

ようやく起き上がれたと思っても、今度は“仕事のこと”が頭をよぎる。

「今日もちゃんと働けるかな」

「また迷惑かけるかも」

そんな不安がどんどん膨らんで、パニックになってしまう日もありました。

それでも、有給を使うことにも抵抗があって…。

「もっと大きな病気になった時のために取っておきたい」

「こんなことで減らしたくない」って思って、無理をしていました。

でも今は、こう思っています。

これも、立派な“病気”なんだ。

心の風邪は、放っておけば放っておくほど長引いてしまいます。

だから私は、「無理な時は無理をしよう」って、決めるようになりました。

休むことに、ほんの少しずつ「勇気」を出せるようになってきました。

私が試してきた、朝の工夫3つ

1. 布団の中で「ゴロゴロ時間」を30分以上とる

すぐに起きようとせず、「今日はゴロゴロしよう」と思って布団にとどまる時間を作りました。

起きられない自分を責めないための、やさしい余白です。

2. 起き上がってからも「ぼーっと時間」を確保する

起きてすぐに着替えたり動き出そうとすると、心がついてこなくてしんどくなるので、

椅子に座って、コップ一杯の水を飲んで、5〜10分だけ何もしない時間を持ちました。

3. 目覚ましを早めにセットして「時間に余裕」をつくる

焦ると余計に動けなくなるので、起きたい時間より30分〜1時間早くアラームをセット。

布団の中でゴロゴロする時間も、ぼーっとする時間も、あらかじめ“予定に入れる”ことで気持ちが楽になります。

自分には「朝にたっぷりの時間」が必要だった

うつ病を経験して、私はようやく気づきました。

「私は、朝に多くの時間が必要なタイプなんだ」と。

今までは、朝起きたらすぐに支度して、すぐに外へ出ることが「普通」だと思っていました。

でも、それは私にとってとても負担だったんです。

自分には、自分のペースがある。

「朝はスロースタートでもいい」

「何もしない時間も、ちゃんと意味がある」

そうやって、朝の時間にやさしさと余白を持たせるようになってから、少しずつ心が軽くなっていきました。

おわりに 〜今、布団の中にいるあなたへ〜

もし今、布団の中で動けずにいるなら、

それは、あなたが怠けているからじゃありません。

あなたの心と体が、「今は休もうね」と教えてくれているんです。

私は、何度も自分を責めて、何度も泣きました。

でも今は、こう思うようにしています。

「起きられなかった日は、心の休息日」

無理しない日があってもいい。

動けない朝も、意味のある朝。

自分を責めるよりも、自分をそっと抱きしめてあげてください。

今日も、あなたの朝にやさしさが届きますように。

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